MH Packaging Inc.
ご紹介したい企業様④: GuangZhou King Tau Machinery & Electronics Equipment co., Ltd.(広州金陶機械電子設備有限公司)

皆さま、こんにちは。MH Packaging Inc.の吉岡です。

本日は、ご紹介したい企業様シリーズの第4弾として、広州金陶機械電子設備有限公司(Guangzhou KingTau Machinery & Electronics Equipment Co., Ltd.)をご紹介いたします。

KingTau様は、中国広州市増城区新塘に拠点を構え、工業用デジタル印刷機器の研究開発、生産、販売を専門とするメーカーです。2012年に設立され、資本金は1500万元(約3億円)です。最先端の生産設備と試験機器を有し、年間売上高は数億元に達しています。工場面積は2万平方メートル、従業員数は180名以上で、研究開発に携わる技術者が30名在籍。そのうち20%が学士号を、3名が修士号を保持しています。

同社は多角的な発展を遂げており、研究開発チームを中核に、セラミックス、ガラス、プレート、包装、広告といった各専門部門を設置しています。また、最先端の研究開発機器や生産設備を導入し、技術開発能力を活かして国家実用新案特許59件、商標権41件、ソフトウェア著作権7件、発明特許5件、意匠登録9件、海外発明特許1件を取得しています。2020年には、高い製品品質と知的財産管理が評価され、広州市内の高品質企業として表彰されました。

日本国内においても、セラミックやガラス、木材床材、金属板への印刷分野で同社製デジタル印刷機が導入されています。パッケージング業界では、大手パッケージ製造会社様が水性デジタル印刷機の導入を検討中とのことです。KingTau社の「Tモデル」は、UVデジタル印刷により薄紙から厚紙まで幅広く対応可能で、お客様のニーズに応じたカスタマイズ設計にも対応しています。

さらに、オンラインでの工場見学も可能ですので、ご興味がございましたらお気軽にお問い合わせください。

同社のホームページはこちらhttps://www.kingtautech.com/

最後に、日本の読者の皆様向けに、KingTau様の本拠地である中国・広州について簡単にご紹介いたします。

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打ち抜き工程における打抜刃の種類と特徴

皆さまこんにちは。MH Packagingの北村です。

今回は打ち抜き工程(トムソン)の、打抜刃についてお話しさせていただきます。

打抜刃は、刃先形状、高さ、厚み、角度、ボディ硬度、刃先硬度などがそれぞれ異なっており紙質やロット数によって使用する種類が選択されます。

両刃: 刃厚のセンター上に刃先が位置している一般的に使われる切刃

一般にコート白ボール板紙では刃の厚み0.7mm、刃先角度43°(メーカーによっては 42°もある)のものが使用されています。

刃先部硬度では先端より0.3mmだけ高周波熱処理することによって硬度をアップさせ、厚み0.7mm、ボディ硬度50°、刃先硬度72°のものが紙器ではよく使用されます。 大ロットでは厚み0.7mm、ボディ硬度60°、刃先硬度80°の耐久性を重視した刃が 使用されることもあります。

片切刃: 刃先先端部が刃厚のセンターからはずれた位置にある切刃

厚紙などは両刃抜きの場合、切口断面が刃先角度に影響され、打抜き表面の寸法が裏面の寸法より減少する場合があります。このような場合等に片切刃が使用されることがあります。

2段刃・3段刃: 刃先先端は刃厚のセンターにありますが、両刃と異なる点はシノギ部分が長く、打ち抜かれる材質との摩擦係数が小さいので、厚みのある板紙や硬い板紙に使用されることがあります。

日々の作業の参考にしてみてください。

切り刃イメージ図

 

 

マレーシアで気づいた世界の広さ

皆さま、こんにちは。MH Packaging Incの吉岡です。

弊社はマレーシアに拠点を置いておりますが、これまであまりマレーシアについてお話しする機会がありませんでした。そこで今回は、マレーシアでの日常や最近の出来事について、ざっくばらんにお話ししたいと思います。

マレーシアに関する書籍はいくつか出版されていますが、それらにはあまり触れられていない話題を中心に、私自身の経験を振り返りながらお届けします。

先日、弊社オフィスの入っているビル内にスカッシュコートがあることを知り、スカッシュをしようと出かけました。その道中、スーダン出身の少女2人が声をかけてきました。「一緒にやらせて」と。

3人でラリーを楽しみながら話をしていたところ、彼女たちから「どこの国の人?」と聞かれました。「日本だよ」と答えたのですが、彼女たちは驚いたことに「どこ?知らない国」と返してきたのです。

日本を知らない人がいるという発想がなかった私は、発音が悪かったのかと思い、念のため「Japanだよ」と繰り返しましたが、やはり「知らない」という反応。

衝撃を受けました。

少しムキになりながら、「あの辺りでたくさん走っているトヨタやホンダの車を作った国だよ」と説明しても、伝わりません。それでも会話を続けていくうちに、彼女たちは難民としてマレーシアに来たことが分かりました。

調べてみると、弊社オフィスの周辺にはアフリカ系やアラブ系の方々が多く住んでおり、中でもスーダンやシリアからの難民が多い地域であることを知りました。

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WEPACK ASEAN2024まとめ

皆さま、こんにちは。MH Packaging Inc.の吉岡です。

先日のWEPACK ASEAN 2024のプライベートツアーにご参加いただき、誠にありがとうございました。

本展示会は11月14日から16日の3日間にわたり開催され、120社以上の包装関連企業が出展し、延べ3,000名以上の来場者を迎えました。また、複数の国際フォーラムが同時開催され、業界の新たなトレンドに焦点を当てたテーマが議論されました。その中でも、「中国包装業界の栄光と未来」「東南アジア包装業界の機会と課題」「東南アジア市場におけるパッケージデザインのトレンド」「包装業界におけるデジタルトランスフォーメーション」など、革新性の高い内容が多く取り上げられました。

私が特に注目したのは、多くの中国製デジタル印刷機メーカーが出展していた点です。これらの機械の多くに日本製プリントヘッドが採用されており、中堅からエントリーレベルの顧客向けに開発された、コストパフォーマンスに優れた製品が多数見受けられました。また、日系のパッケージ製造企業と商談中の機械もあり、今後の発展が期待されます。

今回の展示会は主にマレーシアを中心としたASEAN市場向けでしたが、出展企業からは「日本市場にも十分対応可能」との評価を得ており、水性デジタル印刷機、UVデジタル印刷機、カートンボックスフォルダーグルアー、ダイカット機など、パッケージ製造におけるトータルコーディネートが可能な点に驚かされました。

さらに、中国製機械のアフターサービスも過去10年で格段に向上し、品質面でも大きな進化を遂げています。これから機械の選定や情報収集を進める方にとって、中国製機械は十分検討に値する選択肢ではないでしょうか。

機械情報や市場動向についてご興味がございましたら、どうぞお気軽にお問い合わせください。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

トラッピング

皆さまこんにちは。MH Packagingの北村です。

本日は後方ユニットYインキが前方のBやCインキで濁ってくるトラブルについてお話させていただきます。

ウェットトラッピングでインキのタックやインキの盛り量のトラブル【逆トラッピング】です。

逆トラッピング、トラッピング不良は主にウェットトラッピングにおいて発生し、後刷りインキの転移が不十分になる現象です。通常プロセスインキのインキタックは、刷り順に応じてタック調整がされている組み合わせとなっています。これをタックバランスといい、このバランスに注意が必要です。また、助剤の入れすぎや過乳化などでタックが低下すると、タックバランスがくずれて後胴でインキとられなどが発生します。

※プロセスインキのタック値(例)

POINT:特色インキ作成の場合は主量となるインキに影響されます。

先刷りインキの盛り量が多過ぎると、インキのセットが遅くなるためトラッピング不良、逆トラッピングが起こりやすくなります。濃度があるインキ、特に墨インキはある一定の濃度、盛り量に達すると目視確認では墨(黒)に見えるだけで、濃度上昇を判定しづらくなります。=盛り過ぎに気付かない。そのため濃度があるインキ、特に墨インキは濃度計などで盛り量管理(濃度管理)が重要です。墨インキ自体の濃度不足により、濃度確保のため盛り量を上げて印刷しなければならない場合は濃度のあるインキタイプ(コンク)に変更もしくは、インターデッキを併用して乾燥させて印刷を行うなどの方法をお試しください。

 

WEPACK2024 オンラインプライベートツアー開催のお知らせ

WEPACK ASEAN 2024

プライベートオンラインツアー開催のご案内

この度2024年11月14日から16日の日程でWEPACK ASEAN 2024がマレーシアにて開催されます。弊社では開催期間中の15日、16日の2日間、数社様限定でプライベートオンラインツアーを開催いたします。

WEPACK ASEANとは

東南アジアの包装・印刷市場の交流の場であり、効率的で新しい貿易プラットフォームです。

WEPACK ASEANは、Corrugated ASEAN、FoldingCarton ASEAN、DPrint ASEAN、Paper ASEAN、FlexPack ASEAN、Food Pack & Tech ASEAN、PACKCON ASEAN の7つの展示会で構成されます。

WEPACK ASEAN は、アジアの”包装・印刷産業全体にまたがる”をコンセプトとし、原材料から加工、完成包装、端末市場に焦点を当てて、業界の上流と下流をつなぐ展示会です。

出展対象品目
段ボール製造設備, 段ボール加工および付帯設備, コンベヤーシステムおよびマテハンシステム, 段ボール原紙, 板紙/加工消耗品, ソフトウェア/オートメーション, 段ボール加工サービス, 工場設備機器, ハニカム/パルプ成形設備, 段ボール試験機

公式ウェブサイト  https://www.wepackasean-expo.com/

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ご紹介したい企業様③: 株式会社メタルクリエイション

皆さまこんにちは。MH Packaging Inc. 吉岡です。

今回は、ご紹介したい企業様シリーズの第3弾として、株式会社メタルクリエイション様をご紹介させていただきます。

本記事は、海外の読者の皆さまにも向けて発信しております。そのため、日本国内の読者の方にはすでにご存知の情報も含まれているかもしれませんが、どうかご容赦ください。

私が仕事を進める上で常に心がけていることの一つは、日本の優れた技術や文化を世界に発信することです。そして同時に、東南アジアをはじめとする海外の情報を日本のお客様にも知っていただくことを使命と考えています。本日訪問した株式会社メタルクリエイション様を通じて、改めて日本にはこれほどまでに高い技術力と丁寧な仕事を行う企業が存在することを実感しました。日本のものづくりの素晴らしさを、ぜひ世界の皆さまにも知っていただきたいという思いで、この文章を書かせていただいております。

同社は大阪府東大阪市に工場を構え、紙器や紙工機械の設計から製造までを手掛けておられます。東大阪市は、日本を代表する製造業の町として知られており、生活に密着した技術から世界最先端の技術まで、多種多様な企業が集まっています。製造業の事業所数では、日本国内で5番目の規模を誇り、その密度においては、大阪市を大きく上回り、国内でも随一です。このような背景から、東大阪市は「東大阪市中小企業振興条例」を定め、市をあげて企業の発展を支援しています。

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Fintech – インドネシア

皆さま、こんにちは。MH Packaging Inc.の吉岡です。

2週間前にインドネシアの投資環境についてお話しさせていただきましたが、先週、ジャカルタに出張する機会がありましたので、その際の様子をご報告させていただきます。ジャカルタの投資環境に関する最新の情報として、ぜひご参考いただければ幸いです。

今回の出張では、私がかつて駐在していたSudirman駅周辺に宿を取り、少し散策をしてみました。その際、Sudirman駅近くで暗号資産プラットフォーム「Ajaib Kripto」の大々的な広告を目にしました。インドネシアでは、2021年時点で15歳以上の銀行口座保有率が52%にとどまっている状況ですので、この暗号資産プラットフォームの積極的なプロモーションに少し驚きを覚えました。しかし、私は新しいことに興味を持つ性格でもありますので、「Ajaib」について詳しく調べてみました。

近年、インドネシアでは、デジタルに精通し、貯蓄の収益を最大化したいと考える中流階級の消費者の増加に伴い、オンライン投資が急速に成長しています。その中でも、米国のRobinhoodにしばしば例えられる新興企業Ajaibの躍進は、東南アジア最大の経済大国におけるオンライン投資ブームを象徴しています。

Ajaibは設立からわずか3年でユニコーン企業となり、東南アジア初の投資アプリとして評価額が10億ドルに達したインドネシア企業としては7社目となりました。これに続く他のインドネシアのユニコーン企業には、Gojek、Tokopedia、Bukalapak、Traveloka、OVO、Xenditが名を連ねています。

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横長サイズの紙による左右の刷色不安定について

皆さまこんにちは。MH Packagingの北村です。

本日は、横長サイズの紙を印刷する際の左右の刷色不安定についてお話をさせていただきます。

幅方向に大きい用紙を印刷する場合、特にダンプニングローラー(調量ローラー)の調整が重要となります。

注意点

  1. 印刷物は機械の中心を基準に、用紙幅や絵柄が左右に広がります。そのため、印刷結果(刷り色)に問題がない場合は、スキュー機構の設定値は「0」のままで問題ありません。まず、版面のくわえ側(ギャップ)の中央と左右でインキの付き具合(汚れ方)を確認してください。※中央と左右でインキの付き具合が同等(細い一本線)であることが理想です。
  2. 用紙幅や絵柄が大きく、中央部の水上がりがうまくコントロールできない場合は、スキュー機構を調整してください。そして、ジョブ終了後はできるだけ設定値を「0」に戻すことを推奨します。ローラーを常にひねった状態で使用し続けると、ローラーの寿命が短くなり、印刷トラブルの原因となる可能性があります。

インドネシアの投資環境

皆さまこんにちは。MH Packaging Inc.の吉岡です。

先日、私がかつてインドネシアで勤務していた経験について触れましたが、今回はその続きとして、海外情報カテゴリの「インドネシアの投資環境」に焦点を当ててお話ししたいと思います。

私は、コロナ禍の真っ只中にインドネシアの日系機械メーカーで営業マネージャーとして勤務しておりました。インドネシアは、総人口が2億7千万人を超え、平均年齢は29歳と若く、65歳以上の人口比率は約7%です(参考までに日本は約30%)。こうした活力に満ちた市場であることから、有望な進出先の一つとして候補にあがることが多いです。

インドネシア市場が有望視される理由として、「今後の成長性」、「現状の市場規模」、および「安価な労働力」などが挙げられます。しかし一方で、課題として指摘されるのは「法制度の運用が不透明」である点です。具体的には、文書内に曖昧な表現が多く、役所の担当者によって解釈が異なることが頻繁に発生します。また、外資系企業を対象とした恣意的な運用と思われるケースも少なくなく、役所への対応に多大な労力を要し、これが経営に無視できない負担となっています。さらに、政令を中心とした法改正が頻繁に行われることも、外資系企業が抱える大きな課題の一つとされています。

続いて、「他社との厳しい競争」も課題の一つとして挙げられます、インドネシアへの外資系企業(特に日系)の進出は1960年代に始まり、大手企業の進出は既に一巡している状況です。加えて、業種によっては、地元の財閥系企業を中心としたローカル企業が力をつけており、これが市場競争の激化に繋がっていると考えられます。

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