皆さま、こんにちは。MH Packaging Incの吉岡です。
弊社はマレーシアに拠点を置いておりますが、これまであまりマレーシアについてお話しする機会がありませんでした。そこで今回は、マレーシアでの日常や最近の出来事について、ざっくばらんにお話ししたいと思います。
マレーシアに関する書籍はいくつか出版されていますが、それらにはあまり触れられていない話題を中心に、私自身の経験を振り返りながらお届けします。
先日、弊社オフィスの入っているビル内にスカッシュコートがあることを知り、スカッシュをしようと出かけました。その道中、スーダン出身の少女2人が声をかけてきました。「一緒にやらせて」と。
3人でラリーを楽しみながら話をしていたところ、彼女たちから「どこの国の人?」と聞かれました。「日本だよ」と答えたのですが、彼女たちは驚いたことに「どこ?知らない国」と返してきたのです。
日本を知らない人がいるという発想がなかった私は、発音が悪かったのかと思い、念のため「Japanだよ」と繰り返しましたが、やはり「知らない」という反応。
衝撃を受けました。
少しムキになりながら、「あの辺りでたくさん走っているトヨタやホンダの車を作った国だよ」と説明しても、伝わりません。それでも会話を続けていくうちに、彼女たちは難民としてマレーシアに来たことが分かりました。
調べてみると、弊社オフィスの周辺にはアフリカ系やアラブ系の方々が多く住んでおり、中でもスーダンやシリアからの難民が多い地域であることを知りました。
日本は1981年に難民条約に加盟しており、国際的には難民の受け入れを求められています。しかし、日本の難民認定率はわずか0.3%と非常に低い現状です。「難民の定義」は条約上で具体的な基準が設けられておらず、各国の解釈に委ねられています。そのため、日本では解釈が厳格で、認定手続きや支援体制の不足も指摘されています。
一方、マレーシアは難民条約に加盟していないものの、以下のグラフでもわかるように東南アジア諸国の中で最も多くの難民を受け入れています。近隣国であるミャンマーのロヒンギャ問題やスーダンの長年にわたる内戦など、祖国を離れることを余儀なくされた人々が多く存在します。
彼女たちとの出会いを通じて、日本の認知度や教育環境の格差を改めて考えさせられました。いつか世界中の子どもたちが「日本?知ってるよ!車で有名な国だよね」と自然に言える日が来ることを願っています。そして、その実現のために、今後もこのような状況を少しでも多くの方にお伝えしていきたいと思います。
これからも引き続き、マレーシアからの発信を楽しみにしていただけると幸いです。